P10 国文学研究資料館蔵
(読み)
ことしハ
ことしは
よの中
よのなか
も於多゛
もおだ
や可奈れバ
やかなれば
多くさん
たくさん
こめの
こめの
可い
かい
於き
おき
をして
をして
下 りを
くだりを
ミて
みて
うり
うり
ハらひ
はらい
そんを
そんを
せんと
せんと
於もひ
おもい
付
つき
て多゛い
てだ い
どもへ
どもへ
いゝ
いい
付
つけ
志与
しょ
こくの
こくの
こめを
こめを
可い於きを
かいおきを
春る
する
(大意)
今年は世の中もおだやかであるから、たくさん米の買い置きをして、相場を見て売り払い、損をしようと思いつき、手代どもへ言いつけ、諸国の米の買い置きをした。
(補足)
枠外上部には山型に蔦の葉のマークがあって、蔦屋重三郎が出版したことを示す版元印です。
「下りをミて」、米相場の下がった(安くなった)ときをみはからって、の意でしょう。「下」が読めませんでした。
このような大きな障子の小窓付き目隠し衝立なんて今でもあるのでしょうか。衝立の脇から顔を出せばすみそうなものと考えるわたくしは「粋」の心がなさそうであります。
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