P5P6 国文学研究資料館蔵
(読み)
ヱ奈んとへ
えなんとぇ
きんざん
きんざん
さん可゛
さんが
ちよつと
ちょっと
こいとへ
こいとへ
アイいきい
あいいきい
しやう
しょう
ふくハ
ふくは
そとへまき
そとへまき
ちらしの
ちらしの
P6
於尓ハうちへ
おにはうちへ
\/
おにはうちへ
ひろう多可゛
ひろうたが
可んじんへ
かんじんへ
とふる所 化
とふるしょけ
のそう
のそう
あの可年ハきの者でハ
あのかねはきのはでは
あるめへ可多ゞしハ
あるめえかただしは
ぬすミもの可どちら二
ぬすみものかどちらに
志てもいや奈きミ多゛
してもいやなきみだ
これハ
これは
ありが多
ありがた
山 ぶきいろ
やまぶきいろ
(大意)
(女郎)「え、なんだい、金山さんがちょっと来いとですって。あい、行きやしょう」
(萬々)「福は外へまき散らしの、鬼は内へ鬼は内へ」
(金を拾う人)「拾うたが肝心(勧進)へ通る所化の僧」
(のぞいている遊客)「あの金は木の葉ではあるめいか。それとも盗みものか。どちらにしても気味が悪い」
(金を拾う人)「これはありがたい。山吹色(小判)」
(補足)
「所化」、『しょけ㋒ 僧侶の弟子。修行僧』
「ひろう多可゛可んじんへとふる所化のそう」、いまひとつ理解できないのですけど、さあさあ拾うのが一番とかき集めつつも、所化の僧が拾ったものまで(なかば無理やりに)寺社へ寄付させることを皮肉ったのか。
「多ゞしハ」、『④ それとも。あるいは。ただしは。「酒が飲れぬか,せめてひとり成とも出ぬか,―かへれといふ事か」〈浮世草子・好色一代女•5〉』
木目の見事な板戸のふすまも豪華ですが、わたしが一番気に入っているはふたつある灯り台。炎までちゃんと描かれています。丸い台に細い支柱、その上にろうそくと単純ですけどいいですねぇ。
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