2024年6月29日土曜日

莫切自根金生木 その24

P14 国文学研究資料館蔵

(読み)

此 うへハ

このうえは


ぬす人 二

ぬすびとに


とらせる

とらせる


より

より


本可ハ奈しと

ほかはなしと


くらより

くらより


可年

かね


をとり多゛し

をとりだ し


いゑを

いえを


あけ

あけ


者゛奈し二

ぱ なしに


して

して


ふう

ふう


婦ハ

ふは


もち

もち


ろん

ろん


て多゛い

てだ い


下女

げじょ


者し多

はした


まで

まで


いつく

いずく


ゑ可

えか



ゆく

ゆく

(大意)

 もうこうなったら、盗人に盗らせるよりほかなしと、蔵より金を取り出し、家を開けっ放しにして、夫婦はもちろん、手代・下女・端た女までが、どこかへと家を出ていった。

(補足)

 盗人が入りやすく、また金を持ち出しやすいように、あれこれ忙しいの図。

萬々はこのようなときにも、右手には煙管を持っています。

 

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