表紙 個人蔵
(読み)
JAPANESE FAIRY TALE SERIES No6
THE MOUSE'S WEDDING.
(大意)
日本昔噺 第六号
ねずみのよめいり
(補足)
11月初日になりました。前回は白黒でしたので今回は色彩のあるものがほしくなりました。手持ちのちりめん本から「ねずみのよめいり」を、このBlogは変体仮名に親しみ読めるようにするのが目的なのでしたが、とりあげます。
表紙はどの本にとっても命です。この表紙もこの大きさのなかに精緻を極め、画家のもてる力をいかんなく発揮しています。原本を見るときは拡大鏡でくまなく鑑賞し楽しみます。PCでは簡単に画像を拡大することができますので、それ以上に隅から隅までなめまわすようにその精緻さを眺め感嘆しため息をもらしています。
着物の柄や駕籠(乗物)の外側の意匠など詳しい方がいらっしゃるはずで、ぜひともいろいろお聞きしたい。駕籠の竿にまで、螺鈿のような蒔絵のような意匠があって、もちろん漆塗り。駕籠から出ようとしている新婦の手をとっている御婦人の着物の薄青の濃淡が美しい。新婦の左袖か着物の裾か、駕籠の縁にかかっています。手の仕草、駕籠の縁にかかっている着物が動きをつたえます。駕籠の中も丁寧に描かれています。駕籠のうしろのお付のもの二名の着物の色が落ち着いた色合いで上品です。
本の二箇所の大和綴じがほつれることなく綴じ糸の色艶がのこっています。
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