P3P4 国立国会図書館蔵
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(読み)
京 伝 ハ
きょうでんは
きのつまつ
きのつまっ
多於もし
たおもし
ろくも
ろくも
袮へ王る
ねえわる
な可゛き
なが き
可う
こう
しやく
しゃく
をきゝ
をきき
大 き尓
おおきに
うち
うち
志びり
しびり
をきらし
をきらし
てゐ多り
ていたり
し可゛
しが
可う
こう
しやく
しゃく
於ハり
おわり
善
ぜん
多満
たま
し
し
ゐ
い
申
もうし
个るハ
けるは
何
なん
と
と
今
いま
可らつ連て行く所 可゛ある可行 て
からつれてゆくところが あるがいって
ミるきハなし可奈どゝいふ
みるきはなしかなどという
由へこいつ与しハらへでも行
ゆえこいつよしわらへでもゆく
口 ぶりまんざらでもねへと
くちぶりまんざらでもねえと
思 ひ古里やアいゝ本う天゛
おもいこりゃあいいほうで
(大意)
京伝は堅苦しい面白くもない退屈な長講釈を聞き、
まったくウンザリとしていたが、講釈が終わると、
善魂が声をかけてきた。
「今から連れてゆきたい所があるが、どうだ行ってみるか?」などと
言ってくるので、こいつあ吉原でも行く口ぶり、まんざらでもねぇと
思い、「こりゃあ行くほうで(ございやしょう。」)
(補足)
帳場の帳場格子をすかしての描きこみがねんがいっています。格子そのものも柵の一本一本がなんともていねい。そして帳箱の文字や5つ玉の算盤も手を抜くことなく仕上げています。
また、無次郎のうしろの上下二段の引き戸の物入れもしっかりとした豪華なもので、これまた指物師に手渡す見取り図のように正確です。
絵師は作者京伝自身ですから、几帳面というか、とてもこだわりの強い性格の持ち主のようなきがします。
「な可゛き可うしやく」、「な」はほとんどが変体仮名「奈」ですが、たまに平仮名「な」をみるとホッとします。
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