中P4P5 東京都立図書館蔵
中P4
(読み)
ち う\/ と奈起し可゛
ちゅうちゅうとなきしが
者゜つくりとくちあ起て
ぱ っくりとくちあきて
志んきろうの志りご
しんきろうのしりご
多゛満ともいひそう奈
だ まともいいそうな
きをふ起うちより
きをふきうちより
志多きりすゞめとび
したきりすずめとび
いづ連バおやすゞめ
いずればおやすずめ
うれし奈ミ多゛の
うれしなみだ の
すゞめ奈起こそどうり奈り
すずめなきこそどうりなり
(大意)
ちゅうちゅうと泣き(鳴き)、パックリと口を開けて
蜃気楼の尻子玉とばかりに気を吹き出し、中から
舌切雀がとび出した。親雀はうれし涙の
雀泣きは至極もっともなことであった。
(補足)
「者゜つくり」、パックリ。濁点「゛」はついたりつかなかったり、ついても次の字についたりといい加減ですが、半濁点「゜」はもっといい加減で、使われることは使われてもあまり目にしません。
「志んきろうの志りご多゛満」、諺「蛤が蜃気楼を吹く」からか。
指差す雀衆、一番右の方はちょんまげです。真ん中は着物姿の御婦人日本髷。残る雀は髷の先っちょがちらりと見えます。
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