2023年9月25日月曜日

桃太郎発端話説 その33

中P4P5 東京都立図書館蔵

中P4

(読み)

おやすゞめハこ春ゞめの者満

おやすずめはこすずめのはま


ぐりと奈りしをミつけ

ぐりとなりしをみつけ


多゛してつれ可へり者りや

だ してつれかえりはりや


あんまでやう\/とあ多ゝ

あんまでようようとあたた


めぎ うもとゞ可年バすゞ

めきゅうもとどかねばすず


めいしやさしづして

めいしゃさすずして


と可くつよくあ多ゝめる

とかくつよくあたためる


尓志く奈しとまつかさ

にしくなしとまつかさ


をあつめや起者満ぐり

をあつめやきはまぐり


と奈し个れバ者満ぐり

となしければはまぐり

(大意)

 親雀は蛤となっていしまった子雀を見つけ出し連れ帰り、

鍼(はり)や按摩(あんま)で少しずつそっと温め

灸(きゅう)もしたが効き目がなかった。

 雀医者にたのみ、より強く温めてみたものの

効き目はなく、松かさを集め焼きはまぐりにすると

蛤が

(補足)

 ここの頁はこれまでの頁に比べればはるかに読みやすい。

「やう\/」、「ようよう」はいろいろ意味があります。ここのは「漸う」でしょうか。

「ぎうもとゞ可年バ」、「ぎう」が困りましたが、その前に鍼・按摩とありますので「灸」に決定。

 焼きはまぐりなので七輪かとおもいきや、もっと風流な四角い焼き台に松ぼっくりをたくさんのせて焼いています。おしゃれ!

 

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