P6P7 東京都立図書館蔵
P7
(読み)
「おすゞめごさ満もおち
おすずめごさまもおち
こゞろも奈ふておめで多いせんぎでござる
ごころものうておめでたいせんぎでござる
「おふくらさ満まあ\/
おふくろさままあまあ
おくのちくゑんで
おくのちくえんで
さゝでも阿可りませ
ささでもあがりませ
多いのミそずを
たいのみそずを
申 つけまし多
もうしつけました
「よいお子やの
よいおこやの
(大意)
「お雀御様も、お血心(分娩後の出血)もなく
おめでたいはこびでござる。
「おふくら様、まあまあ奥の竹縁で酒(ささ)でも召し上がられませ。
「鯛の味噌吸を申し付けました。
「よいお子やの
(補足)
「おふくらさ満」、ふくらすずめ【脹雀・福良雀】
① 肥え太った雀。また,寒気のために羽をふくらましている雀。と、辞書にはありました。
広辞苑に『たい‐の‐みそず【鯛の味噌吸】鯛の味噌吸物。下に「四方よものあか」(酒の銘柄)と続けて明和・安永(1764〜1781)頃に盛んに用いた語。鯛の味噌津「めつたにうりたい、はなしたい。―に四方山の、はなしにひれはなけれども」』とあります。
挿絵がおもしろい。産湯につかる幼子が雀というよりひよこのよう。ここの3人(羽)の手が雀の脚そのままでちょっと不気味です。頭がちょんまげや髷になっていて、あまり見たことがありません。
屏風の裏には産婦、やはり日本髪を結っています。
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