表紙 個人蔵
(読み)
Japanese Fairy Tale Series No.5.
KACHI-KACHI
MOUNTAIN
勝々山
日本昔噺第五号
やけど
かう屋く
(大意)
略
(補足)
これまで「かちかち山」は何人かの編集者のものをいくつかアップしてきました。似たようなものではあきてしまうので、ちょっとかわった絵本を取り上げます。
ちりめん本といわれるものでネットで調べるとたくさんヒットします。またたくさんの大学や研究所・博物館の図書館などでデジタル公開されてもいますので、一冊ずつ中身を読むことも可能です。
このちりめん本日本昔噺第五号勝々山はわたしが最近手に入れました。大和綴じの部分も中身もそれほど傷んでいませんでした。
このうさぎとたぬきの二者の構図は研究寄稿などでも取り上げられていてロイテマン画『兎と針鼠の競争』(ベルリン国立図書館(Staatsbibliothek-berlin)所蔵)をみた絵師が模倣したものと言われています。
なるほどそうかもしれませんが、二者の視線が斜めに交わるような構図は豆本の表紙のほとんどにみられますし、浮世絵などでも定番の構図です。絵師がロイテマンの絵をみて心を動かされたのは、絵師のこころ深くにこの日本の伝統的といっても良い構図が埋め込まれていたためであろうとおもうのであります。
明るい色はとうがらしが二本交差している幟だけであとはほとんど地味な色でまとめています。偉そうにして、たぬきを見下している雰囲気が体中からあふれています。
旗の「やけど」はすぐに読めましたが、次が恥ずかしながら何度も拡大したりして少々、いやもっと、悩みました。うさぎの左耳のところにうすく「く」があるのに気づいて、「かう屋く」とわかった次第。とうがらしがあるので「う」を「ら」に読み間違えたりもしそうです。
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