P6 国立国会図書館蔵
(読み)
[次 ゟ]
つぎより
たぬき尓奈春
たぬきになす
連バなを\/
ればなおなお
なやミ
なやみ
くるしミける可゛
くるしみけるが
うさぎ
うさぎ
ふねを
ふねを
つくり
つくり
たぬ
たに
き
き
尓◯
に
◯
春ゝ
すす
め
め
つちふねを
つちふねを
つくらせふ多り
つくらせふたり
志てうミへのりだし
してうみへのりだし
(大意)
たぬきになすりつけると
なおいっそう
やけどに苦しみましたが
うさぎは船をつくり
たぬきにもすすめ
土船をつくらせ
二人して沖へ乗り出し
(補足)
「奈春連バ」、変体仮名三つ、少々悩むところです。
「なやミ」、「なやむ」だけで病気という意味があると辞書にありました。なのでここは「やけど」。
「くるしミ」、平仮名「く」が「ム」のようになっていますが、このかたちも多いです。
「春ゝめ」、変体仮名「春」(す)がわかりずらい。
「つくらせ」、「ら」は「ち」ではありません。
「うミへ」、「ミ」が上下にくっついているのでわかりずらい。
どの頁もなぜか赤色の置き方が乱暴でほとんどはみ出しています。摺師がいまひとつだったのか。
うさぎが手にしているのは火打ち道具。
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