2022年9月27日火曜日

かち\/山咄し(木村文三郎) その9

 

P6前半 国立国会図書館蔵

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(読み)

ゐ多るところ

いたるところ


へうさ起゛可゛き

へうさぎ が き


多りぢいさん\/

たりじいさんじいさん


そのやう尓奈

そのようにな


げ起多るやふ奈

げきたるような


可多起をうち

かたきをうち


て志んぜんと

てしんぜんと


多ぬきのゐ

たぬきのい


る山 へ由きて

るやまへゆきて


いつしよ尓可や

いっしょにかや



(大意)

(嘆いて)いるところへ

うさぎがやってきました。

「じいさんじいさん

それほどの嘆きの

かたきを討って

しんぜよう。

たぬきのいる

山へ行って

いっしょに茅(かや)」


(補足)

3行目行末「く」のようにえるのは小さい繰り返し記号と解釈しました。

5行目「(奈)げ起多るやふ奈」、ずいぶんニラメッコしましたが、「多」の次からがよくわかりません。

「いつしよ尓可や」、「可や」は「茅」です。「いっしょ」だとおもうのですが、う〜ん・・・

 うさぎの腰手ぬぐいの文字は「火之用」(心)でしょうか。両手の部分がぼやけてしまっていますが、火打ち石を打ち付けています。


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