2022年9月22日木曜日

かち\/山咄し(木村文三郎) その4

P1後半 国立国会図書館蔵

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(読み)

ハんといひてぢゝいハ山 へしごと尓

はんといいてじじいはやまへしごとに


いでし由くあと尓ハ者゛アさん可゛

いでしゆくあとにはば あさんが


むぎをついてゐ多り多ぬきハ▲

むぎをついていたりたにきは


(大意)

食べようと言い残してじじいは山へ仕事を

しに出かけました。家ではばあさんが麦を

ついていました。たぬきは


(補足)

「山へしごと尓」、他の豆本では「山へしばかり尓」となるのですが、ここでは「しごと尓」となってます。「ごと」は「こと」の合字に濁点付き。「ごと」は「者゛」とは読めません。

 捕まって吊るされているたぬきは口をひらいてなにかわめいているよう。拡大してみるとボケてしまってはいますが体毛は丁寧に刻んであるのがわかります。

窓の柵が竹であったり壁が石壁にみえますが土塀が直線状に割れたものなど独特さが見られます。

 

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