2022年9月24日土曜日

かち\/山咄し(木村文三郎) その6

P2 国立国会図書館蔵

P3後半

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(読み)

ころしおの連ハ者゛ゝアの春可゛多尓

ころしおのれはば ばあのすが たに


者゛けてし可゛ひを志るの奈可へい連て

ば けてしが いをしるのなかへいれて


者゛ゝア志るをこしらへ本年ハ奈可゛しの

ば ばあしるをこしらへほねはなが しの


志多へ可くしぢゝいの可へりをまちゐ多り

したへかくしじじいのかえりをまちいたり


(大意)

(打ち)殺して、自分はババアの姿に

ばけ、死骸を汁の中へ入れて

ババア汁をこしらえました。骨は流しの

下へ隠し、ジジイの帰りを待っていました。


(補足)

 薄汚れた透明な下敷きを透かして読んでいるようで、なかなか厄介です。ちょっと前でしたら読めなかったことは確実で、まぁここまで読めるようになったことは日頃の成果であります。

おじいさんの顔を拡大してみると、やはりこの絵師独特の描き方で、いわゆる好々爺ふうなものではありません。

 

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