2022年9月13日火曜日

桃太郎一代記(木村文三郎) その20

P10 国立国会図書館蔵

(読み)

あくる

あくる


日お尓ども

ひおにども


もんをひら

もんをひら


いて可う

いてこう


さん奈春

さんなす


よしを

よしを


申  いで

もうしいで


(大意)

あくる日

鬼どもは門を開き

降参することを

申し出て


(補足)

「申いで」、カタカナ「ヤ」のようにみえるのが「申」のくずし字。

 豪華な絵です。桃太郎の頭のうしろにあるのが桃なのかどうかがP7のところではよくわかりませんでしたが、ここでははっきりと桃であることがわかります。桃の葉も確認できます。また旗竿の先のお飾りの桃はここぞとばかりに目立つように立派に、葉も葉脈まで一本一本くっきりと描かれています。

 腰掛けも凝ったつくりで蛇腹のような筒状になったものです。まさかこのまま押しつぶして持ち運びができるものではないでしょうけど。そして桃の絵がいくつも描かれています。

 刀の柄も大小ともに丁寧に刻んでいます。桃太郎は自信満々。

 

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