2022年9月29日木曜日

かち\/山咄し(木村文三郎) その11

P7 国立国会図書館蔵


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(読み)

うちかやへもへ

うちかやへもへ


うつりそうしん

うつりそうしん


やけ多ゞれ大

やけただれおお


やけどゝ奈り

やけどとなり


多り个り

たりけり


(大意)

(と言う)うちに、茅へ燃え

うつり全身

焼けただれ

大やけどと

なってしまいました。


(補足)

 ぼやけることもなくくっきり文字で問題なく読むことができます。

前頁うさぎの腰についていたものと同じものがたぬきの腰にも見えました。やはり斧でありました。斧を拡大してみると、丁寧な仕事をしています。刃の部分からミネの部分の鉄の濃淡がきれいです。

またわらじの裏の部分も拡大して見るに藁を編んだように横に編み込みの筋が入っています。

左下の民家と立木がたぬきのアチチぶりの表現に比べるとやや稚拙なところが笑えます。

 

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