2022年9月2日金曜日

桃太郎一代記(木村文三郎) その9

P5下段 国立国会図書館蔵

(読み)

▲△志満へ

  しまへ


まゐり

まいり


多可ら

たから


ものを

ものを


とりて

とりて


まゐり

まいり


おふ多り

おふたり


をあん

をあん


らく尓春ご

らくにすご


させ[つ起゛へ]

させ つぎ へ


(大意)

(鬼ヶ)島へゆき

宝ものをとってきましょう。

お二人を安楽に

過ごさせ(たいのです)


(補足)

文末、枠の中は「つだへ」ではなく「つ起゛へ」です。

 部屋と庭の出入りに使う踏み台は太い材木を輪切りにしたものです。幹の樹皮は細かく描いていますが切断面の年輪はなぜか適当です。またもうひとつの踏み台というか小さな腰掛けが餅つきの手水の桶の台になっています。この小さな桶も手を抜くことなくしっかりと存在感があります。

 じじばばの視線の先は桃太郎の頭ではなく杵にむかっています。桃太郎の力あふれる餅のつきっぷりはさぞかし「きミのよいおと可゛」庭に響きわたったのでしょう。

 

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