2022年2月24日木曜日

桃山人夜話巻五 その19

P11 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵

(読み)

恙  無し

つゝ可

つつがなし


む可しつゝ可゛虫 と

       むし

むかしつつが むしと


いふむし出 天人 を

    いで

いうむしいでてひとを


さし殺 し个るとぞ

  ころ

さしころしけるとぞ


され者゛今 の世尓毛

    いま よ

されば いまのよにも


佐ハり奈き事 をつゝ可゛

さはりなきことをつつが


奈しといへり下学  集

      可可゛くし う

なしといえりかが くしゅう


那ど尓毛見由

などにもみゆ


(大意)

つつがむし

昔、つつが虫という虫が出て人を

刺し殺したという。

そのため、今の世でも

さわりのないことを「つつがなし」と言う

のである。

「下学集」などにも見られる(言葉である)。


(補足)

「佐ハり」、変体仮名「佐」(さ)がすぐにはわかりませんでした。まだまだ初心者です。

 人面ムカデみたいで不気味。頭には牙、尾にはさすまたのような針。大きさが不明だけどこんなの目の前に出てきたら逃げるけど、相手は俊敏であっという間に刺殺されそう。出会わないことを祈るのみ。

 

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