P2後半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵
(読み)
ミ天和尚 能畄守越う可ゞひ小僧 越うちころ
於せ う る春 こ曽゛う
みておしょうのるすをうかがいこぞ うをうちころ
志天井の中 へ沈 免阿や満ちて落 入 多るてい耳
ゐ 奈可 志づ 於ちいり
していのなかへしずめあやまちておちいりたるていに
毛て奈し个連バ夜奈\/小僧 の霊 出 天雨 戸尓
よ こ曽゛う 連以いで 阿まど
もてなしければよなよなこぞ うのれいいでてあまどに
赤小豆越うち附 る音 於び多ゞしく阿るいハ夕 ぐ
阿づき つく 於と ゆふ
あずきをうちつくるおとをびただしくあるいはゆうぐ
(大意)
(ねた)み、和尚の留守をうかがって小僧を打ち
殺して井戸の中へ沈めた。円海は小僧があやまって井戸に落ちたように
見せかけた。そうすると、夜な夜な小僧の霊が出て、雨戸に
小豆を打ち付ける音がおびただしくあったり、あるいは夕暮(れ)
(補足)
「和尚」の振り仮名「於せう」なのでしょうが、拡大しても「せ」には見えません。カタカナ「セ」であるわけがないし、変体仮名「王」(わ)にもみえますが、それも変。
「和尚能」、変体仮名「能」(の)もよくでてきます。
「う可ゞひ」、「う」と「可」はにているし、「ひ」はややかすれて判別しにくく「ひ」に「゛」がついているようにみえるし、すぐには読めません。
「落入多るてい耳」、変体仮名「耳」(に)はあまりでてきませんが、たまに出現します。
「毛て奈し个連バ」、現在では「歓待する」の意がほとんどです。古い時代では「そうであるかのようにみせかける」と現在の意味とはかけはなれてます。
「於び多ゞしく」、変体仮名「多」(た)がちょっとわかりにくい。
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