2022年2月27日日曜日

桃山人夜話巻五 その22

P13後半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵

(読み)

奈し是 与り志天無事奈ること越つゝ可゛奈しと

  これ    ぶじ

なしこれよりしてぶじなることをつつが なしと


ハ言 个るそ楚゛阿る説 尓ハ悪しきこと奈しと云 義

 いひ       せつ  阿       いふぎ

はいいけるとぞ あるせつにはあしきことなしというぎ


を書 多可゛へ天恙   と云 始 多りと有 何 連可然 るや

 可き     つゝ可゛ いひ曽め   阿りいづ  し可

をかきたが えてつつが といいそめたりとありいずれかしかるや


(大意)

(その心配は)なくなった。このときより無事であることを「つつがなし」と

云うようになったという。ある説では悪いということがない意味

を書き間違えて「つつが」と言い始めたとある。いずれが正しいのであろうか。


(補足)

「無事」、「事」は異体字「古」+「又」。

合字の「こと」が何箇所かあります。

 現代でも「つつがなくお過ごしください」のように、日常的に使われている言葉です。意味も昔と同じです。ふるいふるい言葉なのでした。

 

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