2022年2月28日月曜日

桃山人夜話巻五 その23

P14前半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵

(読み)

第  丗    九風 の神

多゛以さん志゛うく可ぜ 可ミ

だ いさんじゅうくかぜのかみ


天 地の間  の氣越風 と云 万  物 の滞   り越う奈可゛須自

てんち 阿い多゛き ふう いふ者゛んもつ とゞこを       し

てんちのあいだのきをふうというば んもつのとどこおりをうなが すし


然 の道具 尓し天奈く天叶 ハざる毛の也 俗  尓風 の神

ぜん どうぐ      可奈       曽゛く 可ぜ 可ミ

ぜんのどうぐにしてなくてかなわざるものなりぞ くにかぜのかみ


登云 ハ邪 氣也 邪 氣ハ毛のゝ春き間越う可ゞひ天

 いふ じやき  じやき      ま

というはじゃきなりじゃきはもののすきまをうかがいて


(大意)

第三十九風の神

天地の間の気を風という。万物の様々なさしさわりを促す自

然の道具であって、なくてはならないものである。俗に「風の神」

というのは邪気のことである。邪気はものの隙間をねらって


(補足)

「毛の」という表現のときは「も」の変体仮名はこの形になります。

「云ハ」(いふは)、「ふ」が「へ」にみえてしまい(いえば)と読んでしまいました。

「春き間越う可ゞひ天」、すぐ左側の行と比べると同じになってます。

 

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