2022年2月17日木曜日

桃山人夜話巻五 その12

P7後半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵

(読み)

奈し賃 銭 を与 ふ連どもとら須゛只 さけ越このミ

  ちんせん 阿多        多ゞ

なしちんせんをあたうれどもとらず たださけをこのみ


天与 ふ連バ悦  びツゝ呑めり毛のごし更 尓王可ら

 あと   よろこ   の      さら

てあたうればよろこびつつのめりものごしさらにわから


左゛れハ唖 尓をしふるごとく春る尓其 さとり得るこ

    をし           曽の   う

ざ ればおしにおしうるごとくするにそのさとりうるこ


(大意)

(里に知っているものは)いなかった。(お礼に)金銭を与えようとしても受け取らず、

酒だけは好きで、与えれば喜んで飲んだ。意思の疎通がうまくいかない

ときは、唖に身振り手振りで教えるようにすると、それを理解することは


(補足)

「悦びツゝ」、「ツゝ」が変体仮名「天」ではないし、悩みました。

「王可ら左゛れハ」、小さい三文字「王可ら」はなんとか読めます。変体仮名「左」(さ)が久しぶりで調べてから、あっそうだったと納得。

 どこかでネットだったか本だったかで、大きな熊が軍隊で兵隊さんと一緒に材木や重たいものを運び、ご褒美がビールだったという話を読んだことがありました。賢い熊で兵隊さんが話す簡単な言葉を理解でき、やや込み入ったことはこうやるんだと実際に兵隊さんがやって示すとすぐに理解して同じことができたそうです。

 

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