P.17
P.17 上段前半
(読み)
むら多のさうし
むらたのそうし
大 ひやう者゛ん
だいひょうば ん
尓てミセさ起
にてみせさき
尓ハ人 の山 を
にはひとのやまを
奈しさ春可゛
なしさすが
多くさん尓
たくさんに
志こん多゛る
しこんだ る
さうしミ奈
そうしみな
うりきれて
うりきれて
しまい
しまい
可いてをも
かいてをも
ま多して
またして
おいてとぢる
おいてとじる
やら志多てるやら
やらしたてるやら
大 さ王起゛
おおさわぎ
(大意)
村田屋の草紙は大評判で
店先は人の山となった。
あれほどたくさん仕込んであった草紙はみな
売り切れてしまった。
買い手をまたしておいて綴るやら
仕立てるやら
大騒ぎ。
(補足)
「ら」「う」「可」の区別はなかなか難しいです。
「むら多のさうし」、の「ら」「う」はほとんど同じです。文脈の前後の流れや意味から読み取るしかありません。
いつもながら「ミ」は、2,3画目がつながってます。
「さ春可゛」、現在では期待にたがわずや予想通りという意味で使われています。ここではあれほどの、の意味。
「志こん多゛る」、「こ」の形が上からのつながりがはっきりしているのでわかりにくい。
「とぢるやら志多てるやら」、最初の「や」と後の「や」(は「ゆ」にみえる)の形がことなっていて何度か前後を読んでわかりました。
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