2020年7月30日木曜日

的中地本問屋 その47




P.17



P.17 上段前半


(読み)
むら多のさうし
むらたのそうし

大 ひやう者゛ん
だいひょうば ん

尓てミセさ起
にてみせさき

尓ハ人 の山 を
にはひとのやまを

奈しさ春可゛
なしさすが

多くさん尓
たくさんに

志こん多゛る
しこんだ る

さうしミ奈
そうしみな

うりきれて
うりきれて

しまい
しまい

可いてをも
かいてをも

ま多して
またして

おいてとぢる
おいてとじる

やら志多てるやら
やらしたてるやら

大 さ王起゛
おおさわぎ



(大意)
村田屋の草紙は大評判で
店先は人の山となった。
あれほどたくさん仕込んであった草紙はみな
売り切れてしまった。
買い手をまたしておいて綴るやら
仕立てるやら
大騒ぎ。


(補足)
「ら」「う」「可」の区別はなかなか難しいです。
「むら多のさうし」、の「ら」「う」はほとんど同じです。文脈の前後の流れや意味から読み取るしかありません。

いつもながら「ミ」は、2,3画目がつながってます。

「さ春可゛」、現在では期待にたがわずや予想通りという意味で使われています。ここではあれほどの、の意味。

「志こん多゛る」、「こ」の形が上からのつながりがはっきりしているのでわかりにくい。

「とぢるやら志多てるやら」、最初の「や」と後の「や」(は「ゆ」にみえる)の形がことなっていて何度か前後を読んでわかりました。





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