2020年7月19日日曜日

的中地本問屋 その36




P.13



P.13 上段前半

(読み)
さて又 さうしを
さてまたそうしを

とじるハおん奈
とじるはおんな

の志ごとこれも
のしごとこれも

らち可゛あくまい
らちが あくまい

といろゝ と
といろいろと

くふう春る尓
くふうするに

む可しもろ
むかしもろ

こしより王多りし
こしよりわたりし

七 ツ尓ま
ななつにま

可゛りし
が りし

多ま尓
たまに

いとを
いとを

とふ春尓
とうすに

あり尓
ありに

いとを
いとを

つけて
つけて


(大意)
さてまた、草紙を綴るのは女の仕事。
これも(子どもの表紙掛けと同じように)なかなかはかどらないだろうから
いろいろと工夫する。
 昔唐土(もろこし)から伝わった話に、七つに曲がった玉に糸を通すために
蟻に糸をつけて、


(補足)
 さて表紙掛けも終わり、次は冊子を綴る工程になりました。
和綴じは現在でも普通に行われています。
わたしの祖父はチラシをある程度の束にしてから和綴じにして、俳句のメモに使っていました。

 5行目出だしの「と」が縦に長い。「いろ」の反復語「く」がかすれている。
前後の内容をつないでいくのに「尓」(形は筆記体の「y」)が何箇所も出てきます。



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