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P.6 下段
(読み)
おらアセんど
おらぁせんど
ヤ奈ぎヤの
やなぎやの
可さを
かさを
おいて
おいて
き多可ら
きたから
とり尓い可ざア
とりにいかざぁ
奈るめへ
なるめえ
(大意)
俺はこのあいだ柳屋の傘を
置いてきたから
取りに行かなくては
ならねんだよ
(補足)
「セんど」、「先度」このあいだ、せんだって、さきごろ。
辞書には反対語?で「後度」(ごど)(後日、のち)があります。「今度」というのは現在使いますが、なにか関係がありそう。
「とり尓い可ざア 奈るめへ」、歌舞伎言葉でしかなじみがありませんが、当時は庶民にありふれた言い回しだったのでしょうか。
こちら向きの二人がバレンを使って摺っています。その右側には墨があり四角い刷毛が見えます。ペンキを塗るような刷毛ではなく四角いしっかりした形の刷毛です。
二人が使っている摺り台が手前が高く奥に向けて傾いているように見えます。このようにして摺っていたのでしょうか。
背中を見せている摺師は墨を平べったい棒でかき混ぜています。
3人共妙薬のためではなく、摺師一筋腕っぷしの力強さが目立ちます。
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「板木の科学的研究NA20161002-20170300-0003.pdf」という論文がアップされています。
興味深い内容です。
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