P.10
P.10 上段前半
(読み)
さてこれ可ら
さてこれから
さうしのひやう
そうしのひょう
しを可け年ハ
しをかけねば
奈ら春゛これハ
ならず これは
ミ奈子どもの
みなこどもの
春ること
すること
ゆへ者可
ゆえはか
どらず
どらず
やどろくも
やどろくも
これ尓ハ
これには
こ満り
こまり
(大意)
さてこれから草紙の表紙をかけねばならず
これらはみな子どもの仕事なのではかどらない。
宿六(村田屋主人)もこれには困った。
(補足)
「これ可ら」「これハ」「これ尓ハ」「こ満り」、あとの3つの「こ」は「乙」ににているが普通に読める。最初の「こ」が悩むほどではないが、ちょっとわかりずらい。
「ミ奈」、「ミ」の2画目と3画目がつながって「え」や「之」にみえる。
「こと」は合字。
「やどろく」、宿六。(やど)の(ろく)でなし。妻が夫を卑しめたり,親しんだりしていう語。
壁には「出入帳」「当座帳」がぶら下がっています。
江戸時代の家計簿に関する論文はネットでいろいろ読むことができます。
商家の家計簿の内容を調べると、しっかり記録されているようで実はいい加減だったことに驚かされます。
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