2019年6月11日火曜日

変事出来二付心得覚記 その208




 P.113 最初〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」

(読み)
明  朝  罷  出候   趣    被仰聞候
みょうちょうまかりでそうろうおもむきおおせきかされそうろう

一   翌 廿   七 日 朝 、白 洲江罷  出候   所、
ひとつ よくにじゅうしちにちあさ、しらすへまかりでそうろうところ

留 吉 儀腰 縄 二而も可有  如何
とめきちぎこしなわにてもあるべきいかが

致  候   事 御尋  二付 、一 体 留 吉 儀者
いたしそうろうことおたずねにつき、いったいとめきちぎは

御支配 様 江帰 村届 ヶ之砌 、 紋 二郎
おしはいさまへきそんとどけのみぎり、もんじろう

豊 五郎 留 吉 三 人 いま多゛不帰  二付 、十  八 日 之
とよごろうとめきちさんにんいまだ かえらずにつき、じゅうはちにちの

昼 頃 村 方 出  立 候   処  、其 日夕 方 留 吉 義ハ
ひるごろむらかたしゅったつそうろうところ、そのひゆうがたとめきちぎは

帰宅 仕    取 調  候   所  、当 寄 場高麗郡
きたくつかまつりとりしらべそうろうところ、とうよせばこまぐん


(大意)
明朝出頭するようにとお聞きしました。
一 翌27日朝、白洲へ出かけましたところ
留吉については腰縄ではなかったのか、何か
事情があったのかと尋ねられました。留吉については
お支配様へ帰村届けを出すときに、紋次郎
豊五郎留吉の3人がその時までには帰村してなかったので、18日の
昼頃村を出ようとしていたところ、その日の夕方に留吉は
村に戻り取り調べをいたしました。そうしたところここの寄場である高麗郡


(補足)
「明朝」、くずし字の学習をしてきたからこそ、初見で読めるようになりました。二文字とも「月」のくずし字が同じようになってます。
「被仰聞候」、よく出てくる表現です。くずし字もセットで覚えておくと便利。
「翌」、この字はよく二文字に見えてしまうのですが、これは一文字。
「洲」、「渕」に見えてしまうのは気のせい?
「如何」、これは2文字で覚える。
「尋」、「ヨ」と「寸」は小さく飾りで、「エ」と「口」がここでは主になってます。
「一体」と「帰村」の上に空白がありますが、欠字ではないし、?。
「高麗郡」、「高」はわかりますが、地名を知らないと難しい。
「朝昼夕」とそろいました。重要です。


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