2019年6月4日火曜日

変事出来二付心得覚記 その201




 P.106 最初〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」

(読み)
頼  置 候   、廿   六 日 、飯 能 ゟ
たのみおきそうろう、にじゅうろくにち、はんのうより

角 森 ・中 沢 ・熊 其 外 三 人
かくもり・なかさわ・くまそのほかさんにん

新 立 江参 り、岩 鼻 ゟ 書 付
にったちへまいり いわはなよりかきつけ

参 り、囚  人 之儀、吉 田喜平 次様
まいり、しゅうじんのぎ、よしだきへいじさま

引 渡  相 成 候   二付 引 立 二参 り、
ひきわたしあいなりそうろうにつきひきたてにまいり

囚  人 御渡  可被下   趣   申  候   二付、
しゅうじんおわたしくださるべくおもむきもうしそうろうにつき

新 立 江行 、御支配 様 ゟ 之
にったちへゆき、ごしはいさまよりの

書 付 拝 見 致  候
かきつけはいけんいたしそうろう


(大意)
頼んでおきました。26日飯能より
角森、中沢、熊その他3人が
新立へ岩鼻お役所の書付を持って
来ました。(村で預かっていた)囚人の件、吉田喜平次様へ
引き渡すことに成りましたので、引き立てにゆくので
囚人を引き渡して下さるようとのことですので
新立へでかけ、御支配様よりの
書付を拝見いたしました。


(補足)
「置」のくずし字がいつもとは異なっています。その後の「候」は一番簡単な「、」。
「ゟ」はこの頁でも3回使われています。この合字はほとんどすべてこの形で使われ、
平仮名で「より」とかかれている例があまりありません。

「角森」、読み方は不明です。「森」の下部は「木」二つで「林」ですが、このくずし字は「成」に見えます。

「行」のくずし字は、簡単そうでよく悩みます。

「引渡相成候二付引立二参り 囚人御渡可被下趣申候二付」、意味は理解できます。しかし同じ内容が2度繰り返されています。上手に大意として表現することができません。


 あれだけすったもんだがあった施行としての杉檜伐採の件は、「名栗の歴史 上」P.443 によれば、「これらのことを実現したことを示す史料は見つかっていない」とのことです。

 ここからは場面は変わって、お縄になっている紋次郎・豊五郎についてのその後となります。


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