2026年10月4日日曜日

大日本物産圖會その105

P105 「船橋市西図書館所蔵」「画像の無断ダウンロード禁止」

P105_1

(読み)

越 後 國 鮭 洲走  を捕   圖

えちごのくにさけすばしりをとらえるず


當 國 の鮭(サケ)ハ初 秋  上 り北 海 を

とうごくの  さけ はしょしゅうのぼりほっかいを


出て千曲(クマ)川 阿加 川 尓沂(サカノボ)る㕝

でてち  くま がわあがのがわに  さかのぼ ること


凡  五十  四里 川尓ある事 五ヶ月

およそごじゅうしりかわにあることごかげつ


清 き流  水  の所  尓子を産 つけ

きよきりゅうひょうのところにこをうみつけ


后 海 尓皈 る鮞(ハラゝゴ)水 尓ある事

のちうみにかえる  はららご みずにあること


十  四五日 尓して魚 と化(ナル)春 尓至

じゅうしごにちにしてうおと  なる はるにいたっ


て海 尓入 生 長  して川 を登 ること前

てうみにいりせいちょうしてかわをのぼることまえ


のごとし鮭 網 あるを知り遁(ノカレ)んとして

のごとしさけあみあるをしり  のがれ んとして


河原 尓飛 上 り走 ること四五間 矢の

かわらにとびあがりはしることしごけんやの


如 く尓して水 尓飛 入る然 れども

ごとくにしてみずにとびいるしかれども


先 奈る魚 もの尓ふれて倒(タヲル)るゝこと

さきなるうおものにふれて  たおる るること


あれバ後 の鮭 皆 倒  て走 ら須゛奇魚

あればのちのさけみなたおれてはしらず きぎょ


と云 べし漁 夫これをとる事 多 し

というべしりょふこれをとることおおし

(大意)

略

(補足)

「㕝」、『事』。「皈」、『帰』。いつもながら見慣れぬ漢字多し。

 錦絵・浮世絵では主題になるものを大げさに巨大化して描くというのがお約束ですが、ここの鮭は漁師と比べてもほぼ実寸に見えます。産卵期に遡上してくる鮭に赤い斑点がありますがそれも忠実に描いています。手づかみで捕まえようとしている漁師の勢いが地をはい、浮かんでいるよう。

 州は水がひいて、砂浜や岩があるところですから表現するのは難しそうですが、雰囲気がでていて上手ですね。

 

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