2026年10月2日金曜日

大日本物産圖會その103

P103 「船橋市西図書館所蔵」「画像の無断ダウンロード禁止」

P103_1

(読み)

越 中  滑  川 大 章魚之圖

えっちゅうなめりかわおおだこのず


當 國 冨山(トヤマ)滑(ナメリ)川 の大 鮹(タコ)ハ牛  馬

とうごく   とやま   なめり かわのおお  だこ はぎゅうば


を取 喰ひ漁 舟  を覆(クツカヘ)して人 を

をとりくいぎょしゅうを  くつがえ してひとを


取連り漁  人是 を捕(トラ)ふるに術(シユツ)奈

とれりりょうしこれを  とら うるに  じゅつ な


し故 尓舟 中  尓空寝(ソラネ)して待(マツ)

しゆえにせんちゅうに   そらね して  まつ


バ鮹 う可ゞひ与つて足 をのべ天

ばたこうかがいよってあしをのべて


舟 尓打 可ゝるを目早 く鉈(ナタ)を

ふねにうちかかるをめばやく  なた を


以 て其 足 を切 おとし速(スミヤカ)尓漕(コギ)可へ

もってそのあしをきりおとし  すみやか に  こぎ かえ


る其 危(アヤウ)きこと生 死一 瞬(シユン)の間  に

るその  あやう きことせいしいっ  しゅん のあいだに


関(カゝ)る右 足 を市店 の簷(ノキ)尓掛 れ

  かか るみぎあしをしてんの  のき にかけれ


バ長 く多れて地尓あ満る又 疣(イボ)一 ツ

ばながくたれてちにあまるまた  いぼ ひとつ


を服(フク)して一 日 の食  に足るといふ

を  ふく していちにちのしょくにたるという

(大意)

略

(補足)

 昨日の高岡、今日の滑川、富山湾の地図です。

「疣(イボ)一ツを服(フク)して一日の食に足る」、ウソっぽいけど、でもこれだけデカイ鮹なら、なんとなく信じてしまいます。それになにより、食べてみたい。

「目早く」、『めばや・い【目早い】(形)《文ク めばや・し》見つけるのが早い。すばやく見ぬく。めざとい。「上等らしいのを―・くえりわけて」〈俳諧師•虚子〉』。

「足」のこの形のくずし字は初めてかも、「豆」の上部の「一」をとった形。

 大鉈でまさにきらんとする漁師、よく見るとタコの右足に(八本もあるのに)切れ目が入っています。一度では切り落とせなかったよう。

 この版は摺りの最初のころのようで、詞書きの文字が鮮明ですし、画の描線の彫りの角がたっています。

 

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