2026年6月26日金曜日

大日本物産圖會その5

P5 国立国会図書館デジタルコレクション蔵 

P5_1

(読み)

木綿 ヲ摘 採ル圖

もめんをつみとるず


河 内 國

かわちのくに


凡(およそ)草 綿 ハ蚕(可いこ)尓次(つ起゛)天糸(いと)尓とり

  およそ くさわたは  かいこ に  つぎ  て  いと にとり


布(ぬの)尓製(せい)し人間(尓ん个゛ん)の用(よう)越なす

  ぬの に  せい し   にんげ ん の  よう をなす


こと廣(ひろ)起もの奈りまづ四月 の中(うち)

こと  ひろ きものなりまずしがつの  うち


尓種(多年)越蒔(ま起)天五月 尓至(い多)り天

に  たね を  まき てごがつに  いた りて


描(奈へ)四 寸 六 月 尓い多りて莟(つ本゛ミ)を生(せ う)じ 

  なえ よんすんろくがつにいたりて  つぼ み を  しょう じ


七 月 中  より追 々 花 開(者奈ひら)起八 月 耳

しちがつじゅうよりおいおい    はなひら きはちがつに


桃 志゛由久し九月 尓至(い多)り実開(ミひら)きて

ももじ ゅくしくがつに  いた り   みひら きて


綿(王多)越あらハ須毎(まい)日 巡(まハ)りて次第(し多゛い)尓

  わた をあらわす  まい にち  まわ りて   しだ い に


取集(とりあつ)め晴天(せいてん)尓干(本)して収(おさ)むるもの也

   とりあつ め   せいてん に  ほ して  おさ むるものなり

(大意)

(補足)

詞書き(ことばがき)の巻物は色がかわって黒灰色。

「河内國」、『かわち かはち 【河内】① 旧国名の一。大阪府南東部に相当。五畿内の一。河州(かしゆう)』

 赤い着物の御婦人の右上に[綿をくる]と赤紙を貼り付けたような説明文があります。この図会では画の中の説明文はみなこのようになっています。

「綿繰り」、『収穫したばかりの綿花(実綿)から硬い種子を取り除き、ふわふわの繊維だけを抽出する伝統的な加工工程のこと』。YouTubeで実際の行程を見ることができます。

 摘んだ綿を運ぶのは老婆と子どもにもできる仕事で、他のご婦人方を拡大してみると、年令の幅を意識して描かれているようです。

 空の青、遠景の赤、地面の緑、濃淡がきれい。


 

0 件のコメント:

コメントを投稿