2026年6月20日土曜日

日本山海名物圖繪巻之五 その21

P37 国文学研究資料館蔵

(読み)

皮 を特 鼻褌 尓用 由己登王 充  可説 尓出

かわをとくびこんにもちゆことおうじゅうがせつにいず


僧 正  坊 の像 ハ古法 眼 の着  想 尓鼻 能高 き

そうじょうぼうのぞうはこほうげんのちゃくそうにはなのたかき


山 僧 を見しより始  れ里とそ繪空 言 と天

さんそうをみしよりはじまれりとぞえそらごととて


信 せられ怒事 多 し今 此 圖せる所  能山 海

しんぜられぬことおおしいまこのずせるところのさんかい


名 物 ハ左尓あら須諸 国 山 川 海 濱 の物 産 尓

めいぶつはさにあらずしょこくさんせんかいひんのぶっさんに


世をは可なむものを尋  毛とめて價  を施  して

よをはかなむものをたずねもとめてあたいをほどこして

(大意)

 ふんどしをしている。このことは王充の本にある。鞍馬の天狗の画は元信が鼻の高い山僧を見て着想を得たのが始まりと言われている。金剛力士立像も僧正坊も絵空事でとても信じられることではなくまたそのようなことは多い。しかしながらここに描かれた山海名物の画はそのようなものではない。諸国山川海浜をめぐり求め、とりたてて目立たぬ産物の価値をみつけ、

(補足)

「特鼻褌」、『「特鼻褌」は誤変換や古い当て字で、正しくは「犢鼻褌(とくびこん)」または「たふさぎ」と読みます。古代から日本で着用されていた男性用の下着(褌)の一種で、陰部を覆うための布を指します。「犢(とく)」は子牛を意味し、局部を覆う布が子牛の鼻に似ていることから名付けられました』。ようするにふんどしのこと。

「王充」、『おうじゅう わう― 【王充】[27〜100頃]中国,後漢の思想家。字(あざな)は仲任。「論衡(ろんこう)」を著し,合理的・実証的な批判精神で,当時の儒家の尚古主義や俗論を攻撃した』。

「僧正坊」、『そうじょう‐ぼうソウジャウバウ① 京都の鞍馬山に住んでいたという天狗の名。② 京都の鞍馬寺の僧坊をいう』

「古法眼」、『こほうげん ―ほふげん。父子ともに法眼の位を授けられている時,その父の方をいう称。特に,狩野元信をいう。』

 たくさん変体仮名が出てきています。これを学ぶのがこのBlogの目的です。

 

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