2026年6月29日月曜日

大日本物産圖會その8

P8 国立国会図書館デジタルコレクション蔵 

P8_1

(読み)

和 泉 國 堺  浦 桜  鯛 并  ニ魚 市 之図

いずみのくにさかいうらさくらだいならびにうおいちのず


桜  の花 さ可りの頃 漁(リヤウ)したる鯛

さくらのはなざかりのころ  りょう したるたい


を唱(セ ウ)してさくら鯛 といふ當 津

を  しょう してさくらだいというとうつ


の濱 尓天捕るもの味 佳(ハヒ)甚  多゛

のはまにてとるものあじ  わい はなはだ


美(飛゛)なりとすその外 紀州  の

  び  なりとすそのほかきしゅうの


近 海 よりお本く漁  舟 この浦

きんかいよりおおくりょうせんこのうら


尓あつまり螺(ホラ)貝 を吹 天魚

にあつまり  ほら がいをふいてうお


市 の者じまりを知らせ

いちのはじまりをしらせ


買ふもの多 く来 つ天浪花

かうものおおくきたってなにわ


京  師へ運送(ウンソウ)す

きょうしへ   うんそう す


            知 家

            ともいえ

 行 春 の堺  乃浦 のさくら鯛

 ゆくはるのさかいのうらのさくらだい


  阿かぬ可多ミ尓个 ふやひくらん  

  あかぬかたみにきょうやひくらん

(大意)

(補足)

 絵の左に「アハヂ」、右に「ハリマ」とあります。

「知家」は藤原知家。

「行春の〜」、「現存和歌六帖」第三(歌番号一五三)所収歌。ただし作者は藤原為家。『去りゆく春を惜しむかのように、堺の浦で獲れる美しい桜鯛を、まだまだ見飽きない(離れがたい)者同士が、今日引き揚げてしまう(分けてしまう)のだろうか。』

「桜鯛」、『② 桜の花が咲く頃,内湾の浅瀬で漁獲される鯛。瀬戸内海,特に堺沖のものが有名。初めは雌で,産卵後性転換が起こって雄になる。食用。季春』。画の中の赤い魚が桜鯛。ウミキンギョともいうらしい。

 浜にもどってくるどの船の上にも網がみあたりません。一本釣りでしょうか?

浜の賑わいは部外者もなぜかワクワクさせてしまいます。

 

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