2025年7月22日火曜日

江漢西遊日記四 その65

P75 東京国立博物館蔵

(読み)

あり綱 ハ表  と艫(トモ)の方 ヘハ餘 里張ら春゛左右 へ

ありつなはおもてと  とも のほうへはあまりはらず さゆうへ


数 十  春じ尓張ル事 剛(キヒシ)く其 綱 ニ横 尓亦 張りて

すうじゅうすじにはること  きびし くそのつなによこにまたはりて


者しごとして登 ル帆を掛 ルケタハ揚ケおろしをせツ

はしごとしてのぼるほをかけるけたはあげおろしをせず


帆ハ此 ケタニ巻く久 しく舩 かゝ里春る時 ハ帆を

ほはこのけたにまくひさしくふながかりするときはほを


者川し帆亦 長カなり尓非 ス四方(カク)なり中 ノ柱

はずしほまたながなりにあらずし  かく なりなかのはしら


尓三 ツ先 の柱  尓二 ツ矢帆一 ツ亦 二 ツとも能方 ニハ

にみっつさきのはしらにふたつやほひとつまたふたつとものほうには


大 キなる帆一 ツ是 ハ向 フ風 ニ乗ル開 き帆なり

おおきなるほひとつこれはむかうかぜにのるひらきほなり


年 々 舩 違 ヒぬ表  尓獅子(シシ)を黄尓ぬりて

ねんねんふねちがいぬおもてに   しし をきにぬりて


あり舩 中  を働  く者 をマタロスと云 是 ハおら

ありせんちゅうをはたらくものをまたろすというこれはおら


ん多地方 能者 なり衣類(イルイ)ハ蘭 人 の如 く寒

んだちほうのものなり   いるい はらんじんのごとくかん

(大意)

(補足)

「マタロス」、オランダ語 matroos 、船員。「西遊旅譚三」に図あり。 

 左のマタロスの顔を拡大してみると、いかにも紅毛碧眼っぽく描いていて、瞳が特徴的です。右の船員が手にしているものは拡声器か?

 オランダ船も唐船も当時の錦絵にたくさん描かれています。

 

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