2025年7月11日金曜日

江漢西遊日記四 その54

P62 東京国立博物館蔵

P63

(読み)

清 朝  人

しんちょうじん

P63

云ヒ个り之(コレ)ハ能ク分 リて能 通 し个り。ミネール。とハ

いいけり  これ はよくわかりてよくつうじけり。みねーる。とは


貴公 と云ふ事 。カーモル。ハ部屋なり。コム\/

きこうということ。かーもる。はへやなり。こむこむ


とハ来(キタレ)\/と云 事 なり夫 故 尓跡 ニ付 て行ク尓

とは  きたれきたれということなりそれゆえにあとにつきてゆくに


二階 へ土足 ニて登 りキタナキタ〃ミをしきて

にかいへどそくにてのぼりきたなきたたみをしきて


皆 立て坐春事 なし倚子(イス)尓腰 をかけシツ

みなたてざすことなし   いす にこしをかけしつ


ポク臺 能如 キ物 能上 ニコツプニ酒 等 ヲ能せ其

ぽくだいのごときもののうえにこっぷにさけとうをのせその


外 火とほし色 \/をかざる尓皆 ヒイドロ銀

ほかひとぼしいろいろをかざるにみなびいどろぎん


細 工なり亦 白 キおう武能様 なる鳥 大 キサハ

ざいくなりまたしろきおうむのようなるとりおおきさは


鳩(ハト)程 もアリて放(ハナシ)畜(カイ)尓して手ニ居ゑ顔 ヘ付

  はと ほどもありて  はなし   がい にしててにすえかおへつけ


あ多まを口 ノ中(ウチ)ヘ入レなどして愛(アイ)春なり此

あたまをくちの  うち へいれなどして  あい すなりこの

(大意)

(補足)

「跡ニ」、後に。「倚子」、椅子。

「カーモル」、オランダ語で「部屋」は kamer(カーメル)。「ミネール」という音のオランダ語はなく不明。

 江漢さん、見るものすべて珍しく、好奇心全開になります。

 

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