2025年7月12日土曜日

江漢西遊日記四 その55

P64 東京国立博物館蔵

(読み)

鳥 ゐんこ能類  ニて其 後チ不見なり亦 酒

とりいんこのたぐいにてそののちみずなりまたさけ


を呑(ノマ)セける尓何 ヤラ獨(ドフ)ろく能様 なる酒 尓

を  のま せけるになにやら  どぶ ろくのようなるさけに


て春く思 ひ个れハ酢(スシ)\/と申  尓彼 云 尓ハ薬(クスリ)\/

てすぐおもいければ  すし すしともうすにかれいうには  くすり くすり


とて玉 子へ指シ个ゝ連クスリ\/ ハ日本能辞(コトハ)なり

とてたまごへさしけけれくすりくすりはにほんの ことば なり


夫 よりして外 ヘ出亦 通 詞部屋へ参 り幸

それよりしてそとへでまたつうじべやへまいりこう


作 ニ逢フ幸 作 申  付 徳 太郎 松 十  郎 安 内?

さくにあうこうさくもうしつけとくたろうまつじゅうろうあんない


ニてかび多ん部屋ヘ行ク尓外 能土間より階(ハシコ)

にてかぴたんへやへゆくにそとのどまより  はしご


三 方 より登 ル大 者゛しごなり上ニ廊(ロウ)可ありて

さんぽうよりのぼるおおば しごなりうえに ろう かありて


先 松 十  郎 部屋ヘ行 尓皆 者き物 能まゝ也

まずまつじゅうろうへやへゆくにみなはきもののままなり


か多和ら尓黒 ン坊 来 ル松 十  能云 能 生  う川し尓

かたわらにくろんぼうきたるまつじゅうのいうよくしょううつしに

(大意)

(補足)

「類」、くずし字はこの一文字だけで読むの困難。前後の流れから読みます。「るい」、「たぐい」。

「安内」、案内でしょうけど、不明です。

 ストッツル(このとき25歳)との会話文や江漢御一行様の動きなど、まるで現場リポートをしているようで、とても生き生きと描写されています。237年前の出来事!

 

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