P56 東京国立博物館蔵
(読み)
数 \/出春外 尓雑 用 なし揚 屋へ料
かずかずだすほかにざつようなしあげやへりょう
理廿 五匁 能内 十 匁 なりとぞ夫 故 旅
りにじゅうごもんめのうちじゅうもんめなりとぞそれゆえたび
宿 へ太夫 を呼ヘハ一 日 十 五匁 なり二 人共
やどへたゆうをよべはいちにちじゅうごもんめなりふたりとも
尓長 崎 近 所 能産 レと云 何 とも美人
にながさききんじょのうまれというなんともびじん
なり此 揚 屋能亭 主 ハ大 坂 者 ニて爰 ニ住
なりこのあげやのていしゅはおおさかものにてここにじゅう
居 春と云 草 画五六 枚 認 メルお山 多ち皆\/
きょすというそうがごろくまいしたためるおやまたちみなみな
見 物 春予カ揚ケし太夫 ノ曰 王多くしハ江戸の
けんぶつすよがあげしたゆうのいわくわたくしはえどの
路考 と申 役 者 尓能ク似多と申 事 實 な
ろこうともうすやくしゃによくにたともうすことまことな
里やと問フ爰 ニ於 て能ク見れハなる程 能
りやととうここにおいてよくみればなるほどよく
似て居多り其 夜爰 ニ泊 ル
にていたりそのよここにとまる
(大意)
略
(補足)
「路考」、三代目 瀬川 菊之丞(せがわ きくのじょう、宝暦元年〈1751年〉〜文化7年12月4日〈1810年12月29日〉)。化政期に活躍した女形の歌舞伎役者。俳名は玉川、路考。通称は仙女菊之丞、仙女路考。上方出身。
江漢さん、席画でお山に囲まれ見物されてうれしそう。そして「何とも美人」な太夫と「其夜爰ニ泊」り、いたくご満足の様子です。
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