2025年7月13日日曜日

江漢西遊日記四 その56

P65 東京国立博物館蔵

(読み)

クロ坊 スワルトヨング

くろぼうすわるとよんぐ


頭 ラハ釈 迦カシラ

かしらはしゃかがしら


ベンカラ嶋 能木綿

べんがらじまのもめん


を巻く足 ハ日本

をまくあしはにほん


の象 股 引 雪駄(セツタ)ヲ者く

のぞうももひき   せった をはく


黒 ヒとて墨 ニて

くろひとてすみにて


多る様 ニハなし日尓焦 れて

たるようにはなしひにこがれて


赤 くろし

あかぐろし


スワルトとハ黒 ヒ事

すわるととはくろいこと


ヨングとハ若 イ者 ナリ

よんぐとはわかいものなり

(大意)

(補足)

「西遊旅譚三」にもおなじ構図の画があります。 

こちらのほうが、より「生う川し」になっています。

「クロ坊」、「西遊旅譚三」に、「ジャガタラ能人なり(ジャガタラハ赤道直下の国故尓??熱国なり)阿蘭陀人の下奴(ゲヌ)となり来る其色真黒(マツクロ)なり」とあります。

「スワルト」、オランダ語「zwart」、黒い。音はズワルトときこえます。

「ヨング」、オランダ語「jong」、若い。

「嶋」は縞。

「象股引」、『ぞうももひき ざう―【象股引】脚部がゆったりした股引。象が渡来した頃(1729年)のもの』

「墨ニて」のあとは虫食い?で不明。

 

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