P18P19 個人蔵
(読み)P18
now let us see him dance" This old
man was awkward and did not dance
as well as the other. So the devils
cried out, "You dance badly, and are
getting worse and worse, we will
give you back the lump which we
took from you as a pledge." Upon
this one of the devils brought the
lump and stuck it on the other side
of his face; so the old man returned
home with a lump on each side of
his face.
(大意)
「さぁ、老人の踊りを見ようじゃないか」この年寄の
動きはぎこちなく、あの老人の踊りと同じように踊れませんでした。
そのため、悪鬼たちはどなりました。「おまえの踊りはひどいぞ、それにどんどん下手く
そな踊りになっている。老人から質としてとった瘤を返してやる。」するとすぐに悪鬼た
ちのうちのひとりがあの瘤を持ってきてそれを年寄りのもう片方の頬にひっつけてしまい
ました。そうして年寄は両方の頬に瘤をつけて家に帰ったのでした。
(補足)
両頬に瘤を付けた年寄りは渋面になっています。腰に挿しているのは煙管ではなく小刀でした。足元は前頁では草鞋でしたがなぜかサンダルになっています。
背景のぼかしが入念です。地面は薄草色で、空は薄空色、その境目は薄っすらと日の出前の明かりになっています。立木や草なども写実的に描いています。摺師の技と熱意が伝わってくる最終頁です。
0 件のコメント:
コメントを投稿