P14P15 個人蔵
(読み)P14
Ourasima dit à sa femme: "Je suis
très-heureux ici; cependant je dési-
rerais retourner à la maison pour voir
mon père, ma mère, mes frères et mes
sœurs. Laissez moi aller pour quelque
temps et je serai bientôt de retour.
"-" Je ne puis approuver votre
projet de départ, répondit la prin-
cesse, et j'ai peur qu'il ne vous arrive
quelque chose d'affreux. Toutefois je
ne puis vous retenir si vous désirez
partir. Seulement prenez cette boîte
et ayez soin de ne pas l'ouvrir. Si
vous l'ouvrez, vous ne pourrez plus
jamais revenir."
(大意)
浦島は妻に告げました。
「わたしはここでとても幸せに暮らしています。それでもわたしは家に帰って父や母そして弟や妹に会いたいのです。少しのあいだ帰らせてください。すぐに戻ってきますから。」
「わたしは帰らせたくはありません。わたしは何か恐ろしいことがあなたに起こるのではと、とても不安なのです。でもあなたがどうしても帰りたいのでしたら、あなたを引き止めることはいたしません。この箱だけは必ず持って行ってください。そして箱を開けないよう十分気をつけてください。もし開けてしまったら、あなたはもうここに戻ってくることは決してできなくなるでしょう」
と妻はこたえました。
(補足)
姫の衣装の紫と朱色がいままでのものより色濃く感じるのは、挿絵が大きいためでしょうか。腰元の髪の毛の隙間をとおして紫と朱の衣装がすけて見えています。髪の毛がフワァっと感じられ見事です。
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