2023年5月29日月曜日

OURASIMA LE PETIT PÊCHEUR その22

P22P23 個人蔵

(読み)

avoir ouvert la boîte, il ne pourra plus

jamais revenir au palais du dieu de

la mer.

 Mais bientôt il ne put plus ni courir

ni crier. Car, soudain, ses cheveux

devinrent blancs comme la neige, son

visage se rida et son dos se courba en

deux comme celui d'un vieillard. Son

souffle s'arrêta et il tomba mort sur

le rivage.


Pauvre Ourasima!

Il mourut

parce

qu'il

avait

été léger

et désobéis-

sant

(大意)

(妻が彼に言ったことを思い出してしまった今となっては、)箱を開けてしまったあと、竜宮に再び帰ることはいかようにしても決してできないのでした。しかしまもなく浦島は走ることも叫ぶことももはやできませんでした。

 突然、彼の髪の毛は雪のように白くなり、顔はしわだらけになり、腰は老人のように曲がってしまいました。それから息も絶え絶えになり浜で倒れ込み死にました。

 かわいそうな浦島!彼が死んだのは愚かだったからでもありまた妻の言いつけに従わなかったからでもありました。

(補足)

 浦島がひざまずき後ろにのけぞるからだを支えている足の指先のそり具合がなんともリアルです。箱は外側は黒い漆仕上げ、内側は金の蒔絵のように金が散りばめられているようにみえます。

 浦島が亡くなってしまったあと、この箱も急に朽ちて消滅してしまったのでしょうか?

 砂浜というより磯辺にうちよせてはひく波、百年も千年もずっと繰り返します。

 

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