2022年12月12日月曜日

猫の狂言づ具し(佐藤新太郎) その6 

P4P5 国立国会図書館蔵

(読み)鳴神

P4

「ぶち尓ぞ

 ぶちにぞ


ぶち

ぶち


ぬ連

ぬれ


つ者゛め

つばめ


きやう

きょう


まちの

まちの


P5

めねこ

めねこ


可よひ

かよい


くるハの

くるわの


おゝ

おお


もんを

もんを


尓やう\/

にゃあにゃあ


おふ多り

おふたり


ま多志やんせい奈ア

またしゃんせいなぁ


(大意)

「ぶち(ねこ)だからってぇ

しっぽり濡れつばめってぇわけかぁ


京町のめ猫にかよい来るは(郭)の

大門を


にゃぁにゃぁ

お二人

またしておくんなさいなぁ


(補足)

 左端、竜が滝のぼりをしているようなのが、鳴神のはなしに出てくる、池に封印されていた呪術をがとけ、竜神空にかけのぼるやいなや、一天にわかにかき曇り、大雨となる、水神様でしょうか。

 大意は適当です。

「ぶち尓ぞ」、「尓」と「ぞ」のあいだに、「ハ」があるようにみえますけど、よくわかりません。

 左の雲の絶間姫(くものたえまひめ)に色仕掛けにしてやられた中央の鳴神上人(なるかみしょうにん)の呪術がとかれてしまい、怒って斬りかかる場面のようです。なかなかにぎやかな絵になっています。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿