P6 国立国会図書館蔵
P6P7
(読み)
さるのきたるをまつ本
さるのきたるをまつほ
ど尓さるハかきのあじ
どにさるはかきのあじ
わ春可゛多く
わすが たく
のこりの
のこりの
可きを
かきを
くら
くら
わんと
わんと
可にの
かにの
いへに
いえに
(大意)
さるが来るのを待っているうちに
さるは柿の味を忘れがたく
残りの柿を食おうと
かにの家に
(補足)
「わ春可゛多く」、文章の流れからこの部分の意味は「柿の味を忘れることができないで」というのはわかります。「可゛多く」が悩みました。「わ春れ」と「れ」が入っていればすぐに読めたでしょうけど、変体仮名「多」(た)がながれてしまったかたちなのでなかなかわかりませんでした。
この豆本では、変体仮名「多」(た)、変体仮名「可」(か)、変体仮名「尓」(に)などとその平仮名が両方同じくらいに使われているのが、目立ちます。
たまごの立ち姿は歌舞伎のそれと同じです。足がなぜか目立ってたくましく足指一本一本がしっかり地面をつかんで力強い。両手に持っている紫の帯のようなものはこれから出張るのでたすきをかけようとしているのか、はちまきをまこうとしているのか、さて?
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