2022年12月20日火曜日

猫の狂言津くし(沢久次郎) その3

P2P3 国立国会図書館蔵

(読み)

P2

なし

P3「義経千本桜」狐忠信(源九郎狐)

「さてハ

 さては


そ奈多ハ

そなたは


きつ年

きつね


じや

じゃ



「や満

 やま


との

との


く尓

くに



げん


九郎

くろう


きつ

きつ


ねで

ねで


こざり

ござり


ます

ます


(大意)

「さてはそなたは狐じゃな

「大和の国の源九郎狐でございます


(補足)

「源九郎」の「九」は「太」にもみえますけど、はなしの筋から「九」。

「きつ年」、変体仮名「年」(ね)は丸に右横に棒がついています。

古文書などでは◯にヽで「Q」のようなかたちです。下段では平仮名で「きつね」になってます。

江戸時代の歌川豊国がこの場面の浮世絵を描いていて、この絵はそれを真似ているようにみえます。

 P2の縁側というか舞台が丁寧に描かれています。手すりの隙間ごしの着物の裾部分も手を抜くことなくきちんと描かれています。

 

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