2022年12月3日土曜日

さ留かに合戦(堤吉兵衛) その11

P8 国立国会図書館蔵

P8P9

(読み)

さるハお

さるはお


どろきゑんかわ

どろきえんがわ


へにげい多春を

へにげいたすを


たまこ

たまご


わをい可

はおいか


けし尓者

けしには


ちハまち

ちはまち


もふけたるこ

もうけたるこ


となれハやり

となればやり




つて

つて


とん

とん


(大意)

さるは驚き、縁側へ逃げてゆくのを

たまごは追いかけ

はちは待ち伏せていて

槍を持って

翔ん(でゆき)


(補足)

「たまこわをい可けし尓」、悩みました。「わ」は「や」の間違いではないかと考え「矢をい可けし尓」(矢を射る)と無理やり読もうとしましたが、たまごは弓矢をもってないので違うかと。「わ」は「は」とすれば、大意のように解釈できます。このような使い方はママあることなのでこれでよいかとおもいます。

 はちのたすき掛けにした背中の結び目が丁寧です。縁側の板も一枚一枚濃淡をつけてそれらしくしてあります。

 

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