2022年12月5日月曜日

さ留かに合戦(堤吉兵衛) その13

P10 国立国会図書館蔵

(読み)

きておもての

きておもての


か多ににけ

かたににげ


いた春

いたす


おいりく

をいりく


ち尓まち

ちにまち


もふけな

もうけな


るう春ハ

るうすは


たゝひとおしに

ただひとおしに


さるをおしつぶしかにの

さるをおしつぶしかにの


か多

かた



うち个るこ

うちけるこ


そめて

そめで


たし

たし


\/\/

めでたしめでたし


\/\/

めでたしめでたし


(大意)

(驚)いておもての方へ

逃げようとするのを

入り口で待ち伏せしていたうすは

ただのひと押しで

さるを押しつぶし

かにのかたきをうちとることができ

めでたいことでした。

めでたしめでたし

めでたしめでたし


(補足)

「にけいた春おいりくち尓」、「お」は「を」でしょう。ほかの部分ではちゃんと使い分けているのにここだけ「お」になっています。

 さるの左手が足になっているようにみえるのは、上から押さえつけているうすの左足。でも右足は白足袋を履いているのにこっちは裸足。さるの左手はねじ上げられてうすのからだの下になっていそう。さるの左足は端っこにみえています。

 うすの頭のかたちや表情はこのような雰囲気の人(渥美清さん)はいますから親しみがわきます。

 表紙とおなじ構図になっています。

 

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