P2
(読み)
志゛るを志て
じるをして
多べんとつるし
たべんとつるし
お起ぢゝ
おきじじ
よふ多し
ようたし
尓いで由起个る
にいでゆきける
者゛ゝアむ起をつき
ば ばあむぎをつき
い多りし可゛多ぬ起
いたりしが たぬき
といてもら王ん
といてもらわん
とさ満\/と
とさまさまと
奈げき
ねげき
个れバ者゛ア
ければばばあ
ふひん尓
ふびんに
(大意)
汁を作って
食べようと吊るして置きました。
爺は用事を片付けに
出かけてゆきました。
ババアは麦をついていましたが
狸は縄をといてもらおうと
あれやこれやいろいろと
哀願したところ
ババアは不憫に
(補足)
文章の文字はかすれもなくクッキリなのですが、背景が暗青色で読みづらい。また何度か繰り返し読まないとどこが文章の区切りなのかも難しい。
「よふ多し」、用たし。
「もら王ん」、「王ん」のところに汚れがあって分かりづらいです。変体仮名「王」(わ)は「已」のようなかたち。
この頁も隅々まで丁寧に描かれています。部屋や縁側と縁側の下の壁まで、また狸の着物のくずしかたもなかなか粋であります。
0 件のコメント:
コメントを投稿