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(読み)
こゝへき多りこのあい多゛ハ
ここへきたりこのあいだ は
まこと尓おきのとくお王び
まことにおきのどくおわび
尓き満し多といろりそバへ
にきましたといろりそばへ
よれハ奈可与り多満ご
よればなかよりたまご
者年いでさるの可本へやけ
はねいでさるのかおへやけ
つきこれハ多満らぬ
つきこれはたまらぬ
とぬ可ミそをつけんと
とぬかみそをつけんと
せし可゛王き与り
せしが わきより
者ちいでさん
はちいでさん
\゛/尓さゝれ●
ざ んにさされ
(大意)
ここへやって来ました。
「この間は
まことにお気の毒でした。
お詫びに来ました」と囲炉裏のそばへ
近づいたところ、囲炉裏の中からたまごが
はね出てきて、猿の顔にやけどをさせました。
これはたまらぬと、糠味噌をつけようと
しましたが、脇から蜂が出てきて
さんざんに刺され
(補足)
「まこと尓」、「き満し多」、平仮名「ま」と変体仮名「満」(ま)。
「よれハ奈可与り」、平仮名「よ」、変体仮名「与」(よ)。
縁側は竹であつらえたようです。障子の桟が丁寧に描かれています。
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