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(読み)
可くとハ志ら春゛
かくとはしらず
ぢゝ゛可へり
じじ かえり
个れバ者ゝ゛ア
ければばば あ
ぜんを多゛し
ぜんをだ し
めしを
めしを
春ゝめ
すすめ
奈どし
などし
おのれも
おのれも
志多ゝ可
したたか
くらいて
くらいて
多ぬきの志やふ
たぬきのしょう(たい)
「さあ\/
さあさあ
多くさん
たくさん
おあ可゛ん
おあが ん
奈さい
なさい
(大意)
そのようなこととは知らず
ジジイが帰ってくると
ババアは膳を用意し
飯をすすめたりしました。
自分もたくさんに
食って
狸の正体を
「さあさあたくさん
おあがんなさい
(補足)
「ぢゝ゛可へり」、「可」の上にもう一文字あるように見えますが汚れかもしれません。
「志多ゝ可」、「ゝ」が「く」に見えて、その次の「可」につながらず、悩みました。
「多ぬきの志やふ」、「志やふ」で切れてしまうと、なんのことかわかりません。
「さあさあ・・・」と口語体です。明治19年出版ですから今からおよそ135年前です。今と全然変わりません。ババア汁のはいった鉄鍋、ごはんのお櫃、婆さんの丸盆とこれらも今でも馴染みのあるものばかり。
この狸は着物の色にあわせて尻尾の色も変えることができるみたいです。青い尻尾が右に左に動いているみたい。縁側や障子も細かく描かれています。
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