2020年11月15日日曜日

豆本 花さ起ぢゝい(小林英次郎)その5

P.3

(読み)

た可らものゝいでしを

たからもののいでしを


と奈りのよく者゛り

となりのよくば り


者゛ゞア可゛それ

ば ばあが それ


をミてこの

をみてこの


ことをぢゝい尓●

ことをじじいに


●者奈せバ

  はなせば


ぢゝいハ

じじいは


さつそく

さっそく


可のいぬを

かのいぬを


(大意)

宝物が出てきました。

それを見ていた隣の欲張りババアは

このことをジジイに話し伝えました。

ジジイはさっそくその犬を


(補足)

欲張りババアの袖からのぞく腕がたくましい。

木の幹を真っ直ぐに描かないところがミソでしょう。女性の立ち姿も少しくねらせて描くのと同じなのかな。着物の柄は三つ葉のような葉柄?

宝物が地面から少し見えます。壺のようなもの、ほかはよくわかりません。

「た可ら」、平仮名「た」です。

変体仮名「者」(は)がたくさんでてきてます。平仮名「む」の最後の平らな部分が右斜下に流れる感じ。

「このことを」、ここの「こ」「と」は区別がつきます。

「さつそく」「可のいぬを」、ちょうど同じ位置に「つ」と「い」が並んでいます。少しにてます。

P2P3見開き

 ここほれワンワンとおじいさんに教えいる犬、そうかそうかと犬にありがとよといっているおじいさん、その様子を木の陰からうかがっている欲張りババア。木の根元からは宝物が・・・

文章がなくても絵から物語が話しかけてきます。


 

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