P.10前半
(読み)
あるとき
あるとき
可れ起尓の本゛り
かれきにのぼ り
いるとこを
いるとこを
とのさ満おとおり
とのさまおとおり
尓て王れハ
にてわれは
奈尓もの多゛
なにものだ
(大意)
あるとき
枯れ木に登っているところを
殿様がお通りになり、
「おまえは何者じゃ」
(補足)
絵全体の雰囲気が優しく薄い紙を一枚透かして見ているような感じになりました。
殿様が枯れ木に登る爺を見上げている図。うしろには幟が見えお供のものがたくさん連なっています。
文字はくっきり不鮮明なところはまったくありません。
「可れ起尓」、「おとおり尓て」、「尓」のかたちが異なっています。後者はほとんど英字筆記体「y」です。
「の本゛り」と終わりから4行目「日本一」の「本」、前者は変体仮名の「ほ」、後者は漢字の「本」です。使い分けで形が異なってます。
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